漆器の扱い方
皆さんは「漆器」というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
「扱いにくい 」「傷をつけてしまいそう 」「洗い方がわからない」
こういった考えの方がほとんどではないでしょうか。
しかし、実際は漆器の特徴を理解して、ほんの少しだけ気を使ってあげることができれば、
あとは他の陶器などと同じような扱いをしていただけます。
簡単にですが漆器の扱いについてまとめてみましたのでご一読いただければ幸いです。
漆器の特徴
- 漆の木から採れる天然塗料を塗った器。木、樹脂などに塗られているものが多い。
- 耐熱性、耐久性に優れる。さらには防腐、抗菌作用も。
- 長く使うことで漆独特の風合い、艶が出てくる。
一般的には白米、お味噌汁と言ったイメージが強いでしょうか。
漆器は油や酸にも強いので、様々な料理と合わせることができます。
漆器の洗い方
- ぬるま湯に2〜3分浸けて汚れを浮かす
- 中性洗剤をつけた柔らかい食器用スポンジで洗う
- 洗剤を洗い流す
- 乾いた布巾等で水分を拭き取る
- 直射日光を避けて保管する
塗面に傷がつくことがあるので、陶器や金属器とは別で洗うことをお勧めします。
避けていただきたいこと
- 食洗機の使用
- 電子レンジ、オーブンの使用
漆器は急激な温湿度の変化に弱く、漆の劣化、剥離につながります。
- 長時間水に浸す
塗面の劣化、素地の変形が起こるため、避けてください。
- 直射日光に当てる
漆の塗面は紫外線に非常に弱く、簡単に劣化してしまいます。
- 割れ、ひびの入ったものは使用を中止する
割れたところから水分が入り込むと、さらに塗面の剥離が起こってしまいます。
早めに修理に出すことをお勧めします。
日々の生活から漆器が離れつつあることで、私たちは漆器の扱いを知る機会がなくなってしまっています。
実際に使ってみると、そこまで気負わずに使えるはずです。
漆器の良さは、どれだけ説明を読んだり聞いたりするよりも、使ってみないとわからないことがほとんどです。
まずは使ってみることから始めてみませんか。